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顎関節症


顎関節症


目次


顎関節って?

顎関節は、こめかみと耳の穴の間にある関節です。
絵のようにして、そのあたりに指を置いて、口を大きくパクパクして下さい。
動いているのが解ると思います。

 この部分は、下の絵のように頭蓋骨の側面の下部と下顎の骨から出来ています。
 この二つの骨の間に関節円板とよばれる、紙のような薄さのクッションがあり、下顎の骨と一緒に動いています。





何処が悪くなっているの?

 下の図のように、頭蓋骨と下顎の骨を咀嚼筋と呼ばれる筋肉がつないでいます。
 これらの筋肉で口を動かしていますが、長期間無理なあるいは過度の使いすぎにより、痛みを引き起こすことがあります。



また、上の図のようにクッションになっている関節円板が変形して運動に障害が起こっている場合もあります。

 さらに、下の図のように骨が変形している場合もあります。





どんな症状なの?

 下記にあげるモノは、顎関節症の特徴です

1) 顎の痛み
 顎やそのまわりに痛みが出ます。
 かなり長引くモノで、深く鈍い痛みです。鋭く、短く、刺すような痛みなら、内科的や神経学的な診察が必要になります。

2) 頭痛
 潜在する頭痛の一因となったり、悪化させたりすることがあります。
 逆に不快感やストレスによる頭痛が顎を動かす筋肉に影響を及ぼして硬直や痛みをもたらすこともあります。

3)顎の雑音
 口の開閉で関節の音がする。
 クリックするような音やポッピングするような音が聞こえます。
 「関節雑音は、顎関節症の重大な兆候」とする情報がちまたにあふれていますが、痛みを伴わない場合は、からだの他の関節と同様とくに気にすることはありません。 研究によれば成人の2割は、何らかの雑音があると言われます。主に関節の円板と関節の頭がこすれあうことによって生じます。雑音の種類はコキッというものとミシミシというもの、大きく口を開けたときと閉じるときにひっかかりを感じるものなどがあります。好ましいものとは言えませんが、治療によって音は必ずしも消えません。
 もし、砂利のような音なら、詳しい診査が必要になります。

4)顎の開閉の障害
 クッションの役割をしている関節円板に以上がおきて、顎の動きの妨げている状態です。
 顎がはずれる癖があるひとは、閉じようとしたときに関節円板が邪魔をしておこっています。
 口が開かない方は、開こうとするときに関節円板が邪魔をしておこっています。



どうしてなるの?原因は

1)歯ぎしり、くししばり
 寝ているときに歯ぎしりやくいしばりをしているヒト。寝ているときだけではなく、昼夜を問わずおこる可能性があります。激しい運動で手足の痙攣や筋肉痛が起こることがありますが、それと同じです。

2)ストレス
 ストレスのある人は、歯ぎしりやくいしばりによって、顎の筋肉を過度に使いすぎてしまいます。痛みは過度の使いすぎによっておこります。このような筋肉の緊張状態が長く続くと頭痛にも影響します。
 また、緊張が続くと無意識に動きを制限するようになり、不快感をおこしたり顎の動きを小さくしたります。

3)障害
 筋肉や骨などを事故で痛めた場合です

4)噛み合わせ
 不適切な噛み合わせは、無理な顎の動きをもたり、必要以上の緊張を筋肉にさせたりしています。



どんな治療法があるの

・患者さん自身によるストレスの管理とそれを緩和させる補助

・スプリント療法
 下の図のような透明なマウスピースを入れます。
 目的は、顎や顔の筋肉のリラックス、不安感の減少、顎の安定、歯ぎしりやくいしばりの減少などです。


・薬物療法
 鎮痛剤により不快感を取り除くほか、筋弛緩剤や精神安定剤などがもちいられます。

・理学療法
 具体例を書くと素人判断でやって、凍傷や火傷をする方がいるので割愛します。
 リラクライゼーション(体操のようなもの)もありますが、同じ理由で症状を酷くする方がいますので割愛します。

・噛み合わせの治療
 むし歯や歯周疾患の治療、不具合な冠や入れ歯の治療などは勿論必要なことです。
 また、希ではありますが、まったく新しい噛み合わせを矯正や差し歯・冠を入れて作ることもあります。

・外科療法
 針を刺して関節内を洗浄のようなことをする方法などがあります。



おわりに

 顎関節症の診断は難しく、この問題は、顎関節症のほか、側頭下顎関節障害(TMJ)、側頭下顎部障害(TMD)、頭蓋下顎機能障害(CMD)、はては咬合病、咬合不全症などなど呼称も定義も様々あって歯科界でも混乱しています。
 病気のとらえ方、治療の仕方も、時代によって筋肉が重視されたりストレスが重視されたり、関節の円板とかみ合わせの関係、あるいは姿勢と頸椎との関係などが重視されたりしてきました。
 おそらく原因は多種で複雑に絡み合っていて、多くの専門家が見ているものが、そもそも同じではないとも考えられます。
 米国のAAOP(アメリカ口腔顔面疼痛学会)のガイドラインでは心理的ストレスを非常に重視しているのに対して、日本ではかみ合わせにスポットライトが当てられていますが、こんな事情があるからだと思います。
   ですから、一般向けの書籍や専門家といわれる人の情報で自信ありげに語られているものは、かえって怪しいと考えていいでしょう
 という訳で怪しいヤツにならないように、ここに書いたことは当たり障りのないことを書いたつもりです。それでも非難する歯医者もいることでしょう。
   なお私自身、スプリント療法で症状が改善しない患者さんは大学病院に紹介することにして治療を開始してます。幸いにして大学病院に転院する方が少ないようです。

 


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